アパート経営に必要は資金は?土地あり土地なしのパターン別に解説!

アパート経営に必要は資金は?土地あり土地なしのパターン別に解説!

アパート経営 資金 計算

収入増加のためにアパート経営をしたいと考えているものの、必要資金や初期費用が分からず踏み切れない人は多いと思います。

最近は老後の生活費として最低でも自己資金2,000万円は必要というニュースが世間を騒がせ、多くの人が将来に不安を抱きました。そしてその不安を払拭べくアパート経営に興味を持った人も多いようです。

そこで今回はそんなこれからアパート経営をする方に向けて、必要になる資金を土地あり土地なしのパターンに分けて解説していきます。

【土地ありのケース】アパート経営に必要な資金は?

アパート経営 資金 土地あり

まずは、土地ありのパターンを解説していきましょう。親からの土地の相続など、アパート経営を始めようとする人に比較的多いのが土地あり、つまり土地を最初から持っていたというケースです。

最初から土地を持っていることはアパート経営において圧倒的に有利ですが、資金計画が重要なことに変わりありません。土地ありのケースでの必要な資金は以下の通りです。順に見ていきましょう。

初期費用と税金

最初に必要になるのが、アパートを建てるための資金です。当然、そこには税金もかかってきます。

出だしから気が重くなってきそうですが、まとめると以下の通りです。

  • 物件建築費
  • 設計料
  • 新築建物不動産取得税
  • 新築建物登録免許税
  • 印紙税
  • 司法書士報酬
  • その他の費用

一つずつ見ていきましょう。

物件建築費

アパートの建設費は、日本のどこでも基本的には同じです。大きな地域差はないと言っていいでしょう。

差が出てくるのは構造と規模や設備の面です。

①構造

木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などの違いが費用に差が生まれるところです。

アパートは木造と鉄骨造が多数を占めています。

木造の場合、坪単価は平均して87万円です。鉄骨造では、坪単価の平均は94万円ほどになります。

②規模・設備

アパートの戸数、階数、間取り、設備などでもアパートの建築費用は変わってきます。

設計料

少し前であれば設計会社と施工会社が同じなら設計料が無料というケースも多くありました。しかし、今では建築士法が改正され確実に徴収されるようになりました。

新築建物不動産取得税

マイホームを建てた時と同じように、アパートを建てた場合も不動産取得税が発生します。不動産取得税は新築であれば請負工事金額の50~60%くらいが一般的です。

新築建物登録免許税

アパートを建てて登記を行うと、登録免許税というものが発生します。

新築では、新しく登記簿謄本を作るので「保存登記」になります。また、中古のアパートであれば名義変更になるので「移転登記」となるのです。

印紙税

不動産の売買契約や、請負契約を交わす時に課税されるのが印紙税です。

税額は下の表を参考にしてください。

契約金額 税額
1千万円を超え5千万円以下 2万円
5千万円を超え1億円以下 6万円
1億円を超え5億円以下 10万円

出典:国税局

司法書士報酬

登記を司法書士に依頼した場合に発生するお金です。司法書士報酬は設定が自由なので、依頼する司法書士によって金額は異なります。大体10万円前後が適正範囲とみていいでしょう。

また、登記を自分で行うとこの司法書士報酬は節約できます。しかし、必要書類を自分で取り寄せることから始まり、作成から提出までの手続きを法務局に足を運んで行うことになります。

その上、法務局は平日しか受付けしておらず、提出した書類などに不備があった場合は再提出しなければなりません。よって司法書士に依頼する方法が一般的です。

その他の費用

アパートを建設するには初期投資が高額になりがちです。そのため、金融機関からの融資を受けて建設するケースが多くを占めています。

当然、そこでローンの手数料が発生するので、忘れずに初期費用に入れておきましょう。その上、ローン加入時に万が一の備えとして火災保険にも加入することになります。

また、手数料が安い場合でも保証料という別の名目で請求されていることがあるので注意しておいてください。

経営中の維持費や税金

アパート経営 資金 税金

ここからが経営開始後の資金の解説になります。開始するまでの段階ですでに多くの費用が発生しました。しかし、経営が始まっても資金は必要です。

維持費

〇維持・管理費

アパートの経営中は、共用部分の清掃や備品手配、賃料収受、賃料督促、入居者からの苦情の対応など、多くの管理業務が発生します。

アパートのオーナーがこれらの業務をすべて行うことが困難であれば、管理会社に業務委託する必要があります。この管理会社に支払う費用と、共用部の水光熱費が維持・管理費です。

〇修繕費

アパートも月日が経過するといろいろな部分が劣化していきます。そのため、修繕計画に沿った修繕を行うことになります。この修繕費もアパート経営には欠かすことのできない費用です。

〇ローン返済

アパートの建設にローンを利用した場合、アパートローンの返済金額が発生します。

税金

発生する税金としては、住民税と家賃収入に対しての所得税、あとはアパートを所有していることにより固定資産税が毎年課税されます。

アパートローン

ここまで見てきたように、アパート経営のためには多額の資金が必要になります。この金額を全額自己資金で工面するのは大変難しいことです。

そのため、アパートローンを利用するのが一般的です。これまでの解説の中でちらちらと出てきた単語ではありますが、改めてアパートローンについて解説していきます。

住宅ローンと似たような印象がありますが、住宅ローンは融資の判断材料が本人の収入なのに対し、アパートローンの判断材料は物件の収益性や資産性が主になってきます。

また、アパートローンの金利は住宅ローンの金利より高く、返済期間が短く設定されているという特徴があります。

そして、アパートローンの融資限度額の相場としては、その資産価値の50%~60%とされています。もちろん金融機関によってその割合は上下しますが、アパートローンだけでは必要な資金を全額用意できないと思った方がいいでしょう。

全額ではないにしろ、金額は大きくなります。返済計画に無理がないかを事前にしっかり確認しましょう。

必要な自己資金

アパート経営には事前準備が大切なことが見えてきました。では、大体どのくらいの自己資金を用意する必要があるのかを見てみましょう。

自己資金の目安としては、”物件価格の10%以上、総資金の30%”となります。

アパートローンの審査を通すためにも、規模に応じて数百~数千万のある程度の自己資金は用意する必要があるでしょう。

アパート経営に必要な資金:土地なし

 

ここからは、アパート経営に興味はあるけど、使えそうな土地は所有していないというパターンを見ていきましょう。

相続などで土地を元々所有しており、その土地を利用してアパート経営を始めたというケースより一般的ではないため、難易度が高いのでは感じてしまうかもしれません。しかし、土地を所有しない状態からでもアパート経営できた人は大勢います。

しかし、土地ありのケースより珍しい分、注意点などもあります。その辺りも詳しく見ていきましょう。

土地がない場合のアパート経営の仕組み

現在土地を持っていないというケースでは、購入予定の土地とアパートを担保として金融機関から融資をしてもらい、アパート経営を開始していくことになります。

よって、資産価値の高い土地選びが大切です。また、ローンの返済期間中は家賃収入が返済金に充てられるので、手元に残る収入はほとんど無いものと思った方がいいでしょう。

ローンを完済すると家賃収入は全額入ってきます。さらに、土地とアパートは自分の財産として残すことができます。

土地ありと比べた時のメリット・デメリット

土地なしでは、土地ありのケースとは違ったメリットとデメリットが出てきます。それらをしっかりと把握して、後悔しないアパート経営をしましょう。

土地なしのメリット

〇アパートを建てる土地を選べる

土地を所有していないのなら、好きな場所でアパート経営を始めることができます。つまり、より収益が高そうな土地、より人が集まりそうな土地を探すことができるわけです。

〇構想したアパートに合った土地を選べる

家族向けのアパートと、単身向けのアパートでは必要な土地の面積が違います。どのようなニーズに合わせたアパートを建てたいかという希望を視野に入れた土地選びができます。

土地なしのデメリット

〇多くの時間が必要

収益が高い土地や、人が今後集まりそうな土地を探すには沢山の知識と綿密な調査が必要になります。これにより、土地ありのケースより多くの時間が必要になります。

〇費用が膨大

アパートを建てるだけではなく、土地も購入するので、それだけ最初に必要な費用が膨らみます。

必要な自己資金

次に、土地なしではどのくらい自己資金が必要なのか見てみましょう。

初期費用の工面は、土地ありの場合と同じくローンに頼ることが一般的です。自己資金の目安も同じく、”物件価格の10%以上、総資金の30%”です。

そして、土地なしのケースで発生する費用があります。それが、不動産業者への仲介料や土地の登記費用です。

これらはローンに入れることができないので、現金での支払いになります。金額の目安は、物件価格の10%前後と思っておきましょう。

土地なしの場合のローン

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続いて、土地なしの場合のローンについてです。

土地ありの場合とは違うところも当然あるので、しっかりと違いを把握しておきましょう。

不動産投資のローン

先述しましたが、土地なしの場合は購入予定の土地とアパートを担保として融資を受けます。

評価の対象は以下の通りです。

  • 頭金はどの程度捻出可能か
  • 他の資産状況
  • 購入予定の土地とアパートの資産価値
  • 収益性

これらを基に借入可能金額や返済期間が決まります。

住宅ローン

アパートローンではなく、住宅ローンをアパート経営の資金として融資してもらうということもできます。住宅ローンなら、アパートローンと比べて低金利で、融資も受けやすいというメリットがあるのです。

ただ、そのためにはいくつか条件があります。

  • 他の住宅ローンを本人が借りてない
  • 本人がそのアパートに住み、他の部屋を賃貸とする

さらに欲を言えば、年収400万円以上なら審査を通過する可能性がかなり高いです。

土地なしでアパートを経営する際の注意点

土地ありと比べて、土地なしの場合の注意点を以下にまとめておきます。参考にしてください。

〇金利の上昇

何度も述べてきましたが、土地なしの場合はアパートの建設だけではなく、土地の購入費用もローンで用意します。よって、土地ありと比べて借入金額が高額になることがほとんどです。したがって、借り入れの時点から金利が上がると影響が大きくなるのです。

〇空室

立地が原因となって起こる空室のリスクも、土地を所有しないケースで注意するべき点です。

空室により家賃収入が手に入らないという事態は、一番防ぎたい問題です。空室が発生することにも原因があります。

原因1:立地条件が悪い

原因2:家賃が高い

主にこれらが原因となって空室が発生するケースが多く見られます。

立地、つまり最初の土地選びがこの空室に繋がります。土地選びは十分な知識と情報を集め、慎重に進めていきましょう。

アパート経営の資金まとめ

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アパート経営の資金について、土地ありと土地なしをパターン別に解説してきました。土地ありの場合、土地を購入する必要がないので費用がかからず経営しやすい安定感があります。

土地なしであれば、土地探しから始めるため自由度が高いことが特徴です。しかし、土地なしは初期費用が大きいので、注意点はしっかりと把握し対策をしていく必要はあります。

特に空室が発生するリスクは十分に考慮しておきましょう。この空室リスクも、信頼できる不動産業者を見つけることができれば回避することは可能です。

しかし、アパート経営初心者が信頼できる不動産業者を探すことは非常に難しいことでしょう。

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