今は低金利の住宅ローンもたくさん出ており、最初に借りた住宅ローンの金利と借り換え先の住宅ローン金利の差が0.5%以上あるケースが多いです。
そうなれば当然借り換え(乗り換え)を検討したくなりますが、ここで担当者に「金利が高いので借り換えをしたいのですが…」と相談するのはNGです。
今回の記事ではそんな借り換え相談をしないほうがいい理由や行う際の注意点などをご紹介しますのでぜひ参考にしてください。
住宅ローンの借り換えを担当者に相談してはいけない理由
「借り換えは、やはり現在住宅ローンを借りている銀行担当者に相談するのが一番」と思っているかもしれませんが、実は一番相談してはいけない相手なんです。
なぜなら、銀行は他行へ借り換えられることで一括返済されるということなので、
- 融資額が減少
- 利息収益が減少
が起きてしまいます。
これは銀行にとってはダメージがとても大きく、収益の減ってしまいます。このため銀行側は借り換えを全力で阻止しようとするのです。
そんな相手に相談しても借り換えに関する有益な情報を得られるどころか、借り換えはいかに良くないかなど、阻止のために説得されるだけです。
時間的にも無駄になってしまいます。担当者に相談することによって現在の金利から少し下げてもらうことは可能かもしれませんが、借り換え先ほどまで下げてもらえることはまずないので、メリットは小さいと言えるでしょう。
ファイナンシャルプランナーへの相談もNG
現在住宅ローンを借りている銀行担当者に相談してはいけない理由は、公平なアドバイスをもらえないからです。
だとすれば、「ファイナンシャルプランナーであれば公平な意見が聞けるはず!」と考える方も多いと思います。しかし、ファイナンシャルプランナーもまた相談しない方がいい相手です。
理由としてはまず、ファイナンシャルプランナーは保険を売る人なので、相談に行ったら保険の営業をされてしまう可能性が高いからです。また、保険を売るのが仕事なため、保険に関する知識は豊富でも住宅ローンに関しての知識は浅い人が多いのです。
そのような相手に相談しても有益なアドバイスをもらえることはなく、また保険の営業をされてしまい、それを断るという精神的負担も増えてしまいます。
銀行に勤めていなくとも公平なアドバイス、有益な情報をもらえるわけではありませんので注意しましょう。
住宅ローンの借り換えをするべき目安
以下の条件に当てはまる方は、住宅ローン借り換えによってメリットが得られる可能性が高いのでご確認ください。
- 返済残高が1,000万以上ある
- 残りの返済期間が10年以上ある
- 借り換えで金利差が0.5%以上
これらの条件に当てはまり方は一度、現在借りている住宅ローン以外のものを調べてみる価値があります。
現在大手銀行でもネット銀行でも住宅ローンの金利はかなり低くなっています。借り換えメリットが大きくなる可能性が高い今がチャンスです。
住宅ローンの借り換えは担当者に相談せず自分で決めるべき理由
借り換えメリットは自分で計算できるから
借り換えによって得られる金額的なメリットは、ご自身で簡単に計算することができるので、専門家や銀行の担当者に相談する必要はありません。計算方法は以下の通り。
現在の借入金利で返済した場合の返済総額̠-借り換え先の借入金利で返済した場合の返済総額+諸費用=借り換えメリット
詳しいシミュレーションは以下のあなたは住宅ローンをどれくらい借りられる?借入可能額をシミュレーションの記事でもご紹介しています。
そちらもぜひ合わせて参考にしてください。
また、借り換えのメリットはいろいろな銀行のホームページでもシミュレーションをすることができるので、そちらもを活用することもおすすめします。
タイムリミットはないから
よく借り換えメリットが得られる条件に、「返済期間が10年以上残っている場合」というものがあります、つまり、返済期間が10年以上ある場合は慌てて借り換え先を決める必要はありません。
しっかりとリサーチ、シミュレーションをする時間があるので、「専門家にアドバイスをもらってさっさと決めなければ!」というようなこともないのです。
借り換えによって得られるメリットは魅力的ですが、焦って1日早く借り換えをしたところでほぼ意味はないので、それよりも調査をしっかりしましょう。
ゆっくりやっていてその間に金利が上がったら…と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、数か月で金利が大幅に上昇するという可能性はほぼないのでご安心ください。
住宅ローン借り換えをする際の注意点
住宅ローン借り換えによってメリットが得られることがわかっても、簡単にすぐ借り換えられるわけではありません。借り換えの際には以下の点に注意する必要があります。
- 借り換えにも審査がある
- 諸費用がかかる
- 金利タイプの変更がある
それぞれの注意点について詳しくご説明いたします。
借り換えにも審査がある
住宅ローンを借り換えするには、新規の住宅ローン申請時同様、審査が必要となります。借り換えの申し込みをする際には、以下の点に注意してください。
- 住宅ローン借り換えを申請するときに健康状態が悪化している場合は審査の承認がおりない場合がある
- 車・教育のローンなど、住宅ローン以外のローンにより返済負担率が増えている場合は審査の承認がおりないことがある
また、審査の承認がおりた場合は現在住宅ローンを借りている銀行に連絡し、一括返済の手続きを行わなければなりません。
諸費用がかかる
諸費用に関しても新規住宅ローン申請時同様必要であることに注意してください。
もしも保証料や手数料、団体信用生命保険料などの諸費用の総額が、借り換えで軽減される額を超えてしまってはメリットがありません。
団体信用生命保険料については無料としている銀行も多いですが、手数料などは必ずかかってくるので、しっかりとシミュレーションして借り換えの決定をすることが大切です。
金利タイプの変更があることに注意
借り換えを行った際に金利タイプを変動金利や5年や10年の固定期間に変更した方は、金利上昇のリスクがあることを覚えておかなければなりません。
それまでの住宅ローンを固定金利で借りていた方はこのリスクについての知識があまりない方もいるかもしれませんが、金利タイプを選ぶ際にきちんと説明を受けることをおすすめします。
通常、変動金利の金利は2年に1度見直され、返済金額の変更は5年ごとに行われています(元利均等返済の場合)。
そのため、返済中に金利が上昇すれば、上昇した分を月々の返済額の中で調整することになります。
つまり大きく上昇した場合は月々の返済額を超えて利息が発生する可能性もあり、元金の返済ではなく利息分を返済することになり元金が減りません。
また、返済額の増加には1,25倍という上限が設けられているため、仮に毎月の返済額が10万円だとすると、125,000円が上限となります。
増額しても利息の負担が大きい場合は元金の返済が遅れ、結果的には総返済額が増えて借り換えたメリットがなくなってしまう、という可能性もあるのです。
金利の低さだけにとらわれず、将来的なリスクも考慮して借り換えを検討、決定するようにしましょう。
住宅ローン借り換え先におすすめの住宅ローンランキング
1位:三菱UFJ銀行
ご利用額12連続No.1の三菱UFJ銀行の住宅ローンは全国に766店舗あり、アクセスも良いのが特徴です。
無料相談会も定期的に行っているので、直接話を聞くことができます。「ネット専用住宅ローン」と窓口で相談しながら決められる「住宅ローン」とがあり、個々のニーズに合わせて選ぶことができます。
12年も連続でNo.1に輝いているのには理由があるんですね。借り換えを検討中の方に参考にしていただきたい金利などの情報は以下の通りです。
(2020年3月借入の場合) | 金利 |
プレミアム住宅ローン固定3年 | 0.49%(店頭表示金利より年̠̠-1.8%~最大-1.85%) |
プレミアム住宅ローン固定10年 | 0.65%(店頭表示金利より年-1.65%) |
固定金利タイプ | 1.26%(固定21~25年。31~35年タイプもあり) |
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じぶん銀行
ネット銀行のじぶん銀行は低金利かつ手厚い保証があることで人気の住宅ローンです。
がんと診断されると住宅ローン残高が50%になる「がん団長」や病気やケガ(精神疾患を除く)で180日以上入院すると借入残高が0円になる「全疾病団長」が両方無料付帯されるのが大きな魅力です。
三菱UFJ銀行およびKDDIの共同出資なので安心感もありますね。借り換えをお考えの方は以下の情報をご参照ください。
変動金利 | 0.457%(毎月見直しあり) |
固定金利(10年) | 0.55%(毎月見直しあり) |
このほか、「じぶんでき」というプランとセットで申し込むと金利は0.38%に。ご興味のある方はぜひご相談を。
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ジャパンネット銀行
ジャパンネット銀行住宅ローンは、ヤフーグループのジャパンネット銀行が提供する住宅ローンで、書類提出や契約はすべてネットでできてしまう手軽さが特徴です。
団信の補償も充実していて5種類の中から選べます。審査期間も比較的短く、今すぐ借りたい、借り換えたい、という方におおすすめです。
適用金利 | |
変動 | 0.399% |
10年固定 | 0.620% |
(2020年2月6日現在)
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楽天銀行(フラット35)
金利が低いだけでなく、事務手数料が定額なことも特徴である楽天銀行もおすすめです。来店は不要で、基本的には電話やメールでのやり取りとなます。
土日も含めて22時まで相談できるので(Skype相談:要予約)忙しい方に最適です。
フラット35の適用金利は以下の通りです。フラット35への借り換えした場合、保証料、繰り上げ返済手数料は0円、また事務手数料は借入額の0.990%となっています。
適用金利 | |
フラット35(返済期間21年~35年以下) | 1.24%(団信あり) |
(2020年2月1日現在)
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住宅ローン借り換え相談のまとめ
住宅ローンを借り換えるのはなかなか大仕事ですし、お金に関わることだから思わず担当者に相談したくなる方は多いです。
しかし、担当者に相談したからといってメリットはなく、ご自身で簡単に計算もできるのでむしろ相談することによって被るデメリットのほうが大きいです。
そのため、誰かに相談して時間を無駄にしたり、断るために精神的負担が増えたりするよりは、ご自身でしっかりとリサーチやシミュレーションをして借り換え、また借り換え先の住宅ローンを決定していくことを強くおすすめします。
各銀行のホームページにも借り換えシミュレーションや金利などが詳しく記載されているので、そちらをぜひ参考にしつつ少しでも借り換えメリットの大きい住宅ローンを選びましょう。