アパート売却の相場の調べ方や高価売却のポイント5選!

アパート売却の相場の調べ方や高価売却のポイント5選!

老後の生活の安定のためや、相続対策としてアパートを購入する方が増えています。親の相続でアパートを引き継いだ方もいるでしょう。近年は地価の上昇が続いていますから、そのようにして手に入れたアパートを売却するケースも増えています。しかし、居住用不動産と違ってアパート売却には不慣れな方も多いでしょう。

今回の記事では、アパート売却の相場の調べ方や高く売却するポイントについて解説していきます。

アパート売却相場の調べ方

アパート 売却 相場 調べ方

アパートに限らず、不動産を売却する際にはまず相場を確認することが第一歩と言えます。これから売ろうとしているアパートの適正な相場を知ることで、適正な価格設定も出来ますし買主との価格交渉にも役立ちます。逆に言えば相場を知らなければ、適正な価格よりも安く売ってしまって後悔をすることにもなりかねません。

特にアパートの場合は、マイホームとは違って売買に慣れていない方も多い一方で、投資家と呼ばれるようなプロの方も多いです。場合によっては投資家のような不動産のプロと価格交渉することもありますから、時間をかけてでも相場を確認しておくことはとても重要です。まずは、アパート相場を調べる方法を紹介していきます。

利回りをチェックする

アパートの売却相場を調べる際、まず利回りに関する考え方を理解する必要があります。利回りと聞くと金融っぽいイメージがあり難しそうな感じがしますが、一度理解をしてしまえばとても簡単なことです。

アパートとマイホームの売却における一番の違いはマイホームが自分で住むための物件であるのに対し、アパートは人に貸して賃料による収益を目的としていることです。アパート購入を検討する方は、投資として経済的に魅力があるかどうかで判断します。マイホームのように物件が気に入ったからという理由だけでは決断せず、利回りのような指標を参考にして、投資対象として適格かどうかを見ています。

利回りの求め方

利回りにはいくつか種類がありますが、一般的に良く使われる利回りには表面(グロス)利回りと実質(ネット)利回りの2種類があります。利回りの出し方は簡単で、次の式で求めることが出来ます。

【表面(グロス)利回り】

表面利回り=年間の賃料収入÷不動産の購入価格×100

【実質(ネット)利回り】

実質利回り=(年間の賃料収入−管理・修繕などの維持費)÷不動産の購入価格×100

不動産の販売図面などには表面利回りで記載されている場合が多いです。例えば1億円のアパートで年間の賃料収入が1千万円、そのアパートを維持するための管理費や固定資産税などのコストが3百万円の場合のそれぞれの利回りは下記の様になります。

【表面(グロス)利回り】

1千万円÷1億円×100=表面利回り10%

【実質(ネット)利回り】

(1千万円−維持費3百万)÷1億円=実質利回り7%

このようになります。つまり利回りとは、投資した金額に対して年間でどれだけのリターンが見込めるかを表した数字になります。当然ですが、買う側にとっては利回りは高い方が良いです。一方で売却する側からしたら、高く売りたい訳ですから利回りは低い方が良いことになります。分かりやすいように比較してみましょう。

【年間賃料収入が1千万円の物件を1億で売却】

1千万円÷1億円×100=表面利回り10%

【年間賃料収入が1千万円の物件を9千万円で売却】

1千万円÷9千万円×100=表面利回り11.1%

このように売る側から見た場合は、値段を下げることが利回りの上昇へと繋がります。この仕組みはきちんと理解しておくと、今後の価格交渉などの際には分かりやすいでしょう。

利回りの相場を知る

利回りの仕組みを理解したら、次は利回りの相場を知ることが大切です。当然ですがアパートを購入する投資家たちは利回りの高い物件を探しています。しかし売る側は出来るだけ高く売りたいわけですから、適正な利回りになるように価格設定をすることが重要です。

一口に利回りの相場と言っても、物件のエリアや駅からの距離、構造などで相場は色々です。東京都内の新築駅近物件であれば、今後の賃料収入の安定が見込まれるため利回りが低くても買う方はいるでしょう。一方地方の過疎化が進んでいるようなエリアにある古いアパートだと、今後の賃料収入も下がることが予想されるため利回りは高くないと買う方はいないでしょう。

下記の表は期待利回りを物件、地域毎にまとめたものです。期待利回りとは投資家が物件を購入する際に、これぐらいの利回りは欲しいと期待している利回りです。

参照:一般財団法人日本不動産研究所「不動産投資家調査2019年10月」より抜粋

このように物件の間取りや地域、エリアによって大きく違いがあるのが分かります。こちらの表は期待利回りですから、実際の値段設定はこの表よりも少し低めに設定すると良いでしょう。アパートを売却する際には、その物件のエリアの利回りを調べて、適正な価格設定をすることが重要です。

実際の売買事例を比較する

アパートの相場を知るためのもう一つの方法が、実際の売買事例を調べることです。売買事例を調べる方法はいくつかありますが、国土交通省の土地情報システムが便利です。

国土交通「土地総合情報システム」へのリンク

このリンク先で種類を土地・建物を選択し、売却した物件のエリア指定して検索すると売買事例の一覧が表示されます。アパートの場合は、建物の用途が「共同住宅」になっているものを参考にしましょう。

アパートの場合は、最寄り駅と駅からの距離、築年数が重要です。取引事例を調べる場合は出来るだけ条件が近い物件を探して参考にするようにしましょう。

一括査定サイトを利用する

アパートの売却相場を調べるには、無料の一括査定サイトを活用するのも良いでしょう。複数の不動産会社が相場を査定してくれるので簡単に売却する物件の相場を調べることが可能です。

不動産会社に査定を依頼する場合、複数社に依頼をするのが重要ばポイントです。なぜなら不動産会社によって得意な物件やエリアなどが違うためです。マンションの売却が得意な会社もあれば、戸建てが得意な会社もあります。査定もその不動産会社毎の特色が影響しますから、必ず複数社に依頼を出して比較検討することが大切です。

アパートを相場以上に高価売却する方法5選

アパート 売却 相場 高く売る

アパートの相場を調べたら、いよいよ売却活動を行っていくことになります。アパートを売る場合、どうせ売るなら出来るだけ高く売りたいと思う方が殆どでしょう。不動産の売買価格は、相場通りに決まる訳ではありません。売り側と買い側との交渉によって、売買価格は決定します。

そのため交渉や売却活動次第で、高く売ることも出来る一方安く売ってしまう可能性もあります。後で後悔をしないよう、アパートを高く売る方法について紹介をしていきます。

売却の目的・金額・期間を決める

まず大切なのは、売却にあたって自分自身の中で売却の目線を固めておくことです。いつまでに、いくらで売りたいのかを考え、それぞれの優先事項を決めておきましょう。価格は多少安くても急いで売りたいのか、時間をかけても出来るだけ高く売りたいのかで売り方は大きく変わってきます。そのためには、何故アパートを売却するのか理由を明確にしておくことも重要です。

不動産の売却価格は売主と買主の交渉で決まります。交渉は長引く場合もあり、そうすると価格ばかりに目が行ってしまい当初の目的を忘れてしまうことがあります。売却の後に後悔しないためにも、また交渉を有利に進めるためにも、売却に関するスタンスを自分の中で明確にしておくことはとても重要なことです。

信頼出来る不動産会社に依頼する

次に大切なのは、信頼できる不動産会社を見つけることです。アパートの売却は自分一人で行うには無理があります。買主を探してきて、売買の事務や重要事項の確認を行うのは不動産会社の仕事です。そのため、売却活動においてどこの不動産会社に依頼をするかはとでも重要です。

売却を依頼する不動産会社は1社に絞る必要はないですが、やはり親身に相談に乗ってくれる不動産会社の方が安心して売却を依頼出来ます。買主を見つけてくるのも不動産会社の仕事ですから、その不動産会社がどのような売り方をするかも重要なポイントです。売却したい物件をしっかりとリサーチして、その物件にあった売り方をしてくれる不動産会社を探しましょう。

買主のターゲットを決める

続いての方法は、買主のターゲットを決めることです。どのような方に買ってもらいたいかをイメージすることで、広告の行い方も変わるでしょう。ターゲットを決めるには売却物件の特徴を理解することが重要です。

例えば立地の良い物件であれば、利回りは多少低くとも今後の土地の価値上昇をアピールして投資家に売ることが出来るでしょう。一方、立地や土地の形が悪い物件であれば、その分土地の価格は低いですから相続対策で探している方には良いかもしれません。建物が古く入居率が悪い物件であっても、建て替え前提で不動産業者が購入することもあります。

このように具体的な買主をイメージして、その分野に強い不動産会社を選ぶことで良い買主を見つける可能性が高まります。物件の特徴を理解するのは中々難しいですが、先ほど説明した一括査定の意見などを参考にすると良いでしょう。

満室や退去を進める

アパートの売却の場合、入居率はとても重要です。そのため売却するにあたって満室にしたり、もしくは退去を進めて空室を多くした方が売れやすい場合があります。満室と空室を増やすのは全く逆の行動で、一見理解しにくいとは思いますがどちらも大切な行動です。

例えば築浅の物件であれば、アパートを購入する方はそのままの状態で入る賃料収入を目的として購入をします。このように賃料収入を目的として買う方からすれば、空室のあるアパートよりも満室稼働しているアパートの方が魅力的に見えるでしょう。そのため多少であっても空室のある状態で売却するよりも、満室にして売却する方が高く売れる可能性があります。

一方で、築古などの物件の場合は建替えやリノベーションなどを目的として購入する場合もあります。建替えをするには、入居している方たちに全て退去をしてもらう必要がある訳ですが、この退去がオーナーにとっては大変な作業になります。すんなり退去してくれる入居者ばかりではなく、様々な文句を言ってきて出来るだけ立ち退き費用を多く取ろうとする方もいます。また高齢者などは、退去に応じてくれたとしても次の住まいが中々見つからないこともあります。このような手間を分かっている方であれば、入居者の方がいる物件よりも、空の建物の方が魅力的に見えます。

このように売却しようとしている物件に応じて、入居者をコントロールするのもアパートを高く売るコツの一つです。

管理を徹底する

アパートを高く売るための方法の一つに、管理を徹底することがあります。管理を徹底すると言うととても難しいことのように感じますが、要は建物を常に綺麗な状態に保っておくことが大切なのです。単純なことのようですが、とても重要なことです。アパートを買う方の多くは、その物件に自分が住む訳ではありません。しかし賃料収入を目的としていますから、多くの方が住みたいと思う物件かどうかをとても気にしています。

物件を見に来た際に、ごみが散乱していたり雨どいが外れていたりすれば、やはり印象は悪いでしょう。汚れや傷だけでなく不法投棄されている自転車の有無なども大切です。そのようなごみや故障箇所があれば、購入金額から修繕費用を差し引いて考えなければいけなくなります。そのためどうしても購入する金額が低くなってしまいます。

このような事態を防ぐためには、普段からアパートを綺麗にしておくことが大切です。売る側にとってもアパートは自分が住んでいる訳ではないので、常に綺麗にしておくことは容易ではありません。自分で清掃をするには限界がありますから、管理会社との連携が重要になります。

管理状況については意外と見落としてしまいがちなポイントなので、注意しましょう。

アパート売却のまとめ

アパート 売却 相場 まとめ

アパートを売却する機会は少ないだけに、戸惑う方も多いでしょう。アパートに限らず不動産を売却する際は、下記に案内しているような一括査定を利用することも重要です。

多くの不動産会社からの査定を取ることで、売却しようとしている不動産の相場や強み・弱みが分かります。そのことが今後の売却活動においては、とても重要なポイントなります。

今回の記事が、これからアパートを売却しようとしている方の参考になれば幸いです。

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