マンション売却を決めてから契約するまでの流れ

マンション売却を決めてから契約するまでの流れ

「転勤が決まったので、早急にマンション売却に踏み切りたい」「住宅ローンの支払いが厳しいので、今住んでいるマンションがいくらで売れるのかだけでも知りたい」など、さまざまな事情でマンションの売却を考えている方がいることと思います。

中には、「うちのマンションは本当に売れるんだろうか?」「契約時点でトラブルは起きないだろうか?」と、心配している方もいるかもしれません。でもご心配なく!マンション売却を決めてから契約するまでの流れをしっかりと把握し、それに沿って淡々と進めていけば、誰でもスムーズにマンション売却を進めることができます。

では、マンション売却を決めてから契約するまでの、一連の流れをご紹介しましょう。

マンション売却の流れ《査定から引き渡しまでの7つのステップ》

マンション売却をスタートしてから、すべてが終了するまでの流れは、下記のように7つのステップになっています。不動産業者に「査定」を依頼して「媒介契約」を結ぶまでに約1ヶ月、物件の「売り出し」から買い主との「売買契約」までに約3ヶ月、そして「決算」を行って「引き渡し」までに約1ヶ月半かかります。

築年数や価格がほどほどの、一般的な中古マンション売却に関しては、半年ほどあれば売却できると考えてよいでしょう。ただし、マンション売却はあくまで相手があって成り立つもの。1年経っても売れない物件もあれば、売り出したとたんに売れる物件もあり、タイミングや運が大いに関係しています。

【マンション売却の流れ1】不動産売却一括査定を申し込む

不動産売却一括査定サイトを利用して、おおよその査定額を調べる

マンション売却を考えても、「いったいうちのマンションはいくらで売れるのだろうか?」というのが、一番の不安要素です。住宅ローンが残っている場合、売却額よりもローンの残債の方が多ければ、差額をどうするかも考えなければなりません。買い替えを考えている人は、売却額をあてにして新しい住宅の購入を考えている人も多いでしょう。

そこでまず、「不動産売却一括査定」サイトを使って、おおよその査定額を調べることをお勧めします。

一括査定サイトは、ネット時代に生まれた最強のマンション査定ツール

かつてはマンション売却となると、近所の不動産業者を訪ねたり、チラシで見かけた不動産業者に問い合わせたりしなければなりませんでした。それも一度会って話をしてしまうと、何となく断りづらい雰囲気になってしまって、「まあ、ここでいいか」と専任媒介契約を結んでしまう人も少なくありませんでした。

その点、不動産売却一括査定サイトを使えば、簡単に地域の物件に強い不動産業者から査定をもらうことができます。不動産売却一括査定は、ネット時代に生まれた最強のマンション査定ツールといえるでしょう。

不動産売却一括査定を利用するメリット

  • 住んでいる地域の物件に強い不動産業者を、簡単に見つけられる
  • 数社の不動産業者の中から比較検討できるので、より良い条件で売却ができる
  • マンションの売買に強い不動産業者から、査定してもらうことができる
  • インターネット上の査定なので、気が向かなければ無視してもOK
  • 仲介サイトを通すので、悪徳不動産業者に引っかからずに済む
  • 査定はすべて無料! 金銭的な負担がまったく無い

【マンション売却の流れ2】 訪問査定を依頼する

不動産業者数社から連絡が入り、簡易査定の金額が提示される

不動産売却一括査定サイトで簡易査定を申し込むと、いくつかの業者からメールや電話が入ります。査定額が驚くほど高い業者もあれば、安い業者もあるでしょう。

さて、そこからどの業者を選ぶかという点ですが、「査定額が一番高い不動産業者がいいか?」というと、そういうわけではありません。できればSUUMOやLIFULL HOME’Sなどの不動産情報サイトで、売却物件と条件の違い中古マンションの販売価格をチェックしてみましょう。同じマンション内に売り物件があればベストです。

不動産業者を2~3社に絞って、訪問査定を依頼する

その販売価格と査定額を見比べて、あまりに高い査定額やあまりに低い査定額を出している不動産業者があればカットし、妥当な査定額の中でも印象の良い不動産業者を2~3社ほどセレクトすることをお勧めします。

平均的な査定額の中でも、やや高額の査定を出している不動産業者は、売却するマンションを高く評価している可能性があります。その辺の見極めは非常に難しいのですが、マンション売却にあたってどんな不動産業者を選ぶかは、極めて重要なことです。業者のホームページに書かれた内容や、ネット上の口コミ、電話やメールでの対応の仕方などを踏まえて、くれぐれも慎重に判断しましょう。

良い不動産業者を見分けるポイント

  • 妥当な査定価格を提示してくる
  • 電話やメールなどでの対応が丁寧
  • 「第〇〇〇〇〇号」という免許番号がしっかりとある(不正使用に注意)
  • マンション周辺の不動産売買で実績がある
  • 営業マンが熱心で、成約実績を持っている

【マンション売却の流れ3】 不動産業者と媒介契約を結ぶ

専任媒介契約または一般媒介契約のいずれかを選ぶ

訪問査定が終わった後は、家族とよく話し合った上で、信頼できる不動産業者と媒介契約を結びます。不動産の媒介契約には、「専任媒介契約(専属専任媒介契約を含む)」と「一般媒介契約」の2種類があります。

専任媒介契約は、売却を依頼する不動産業者を一社に絞る契約方法。一般媒介契約は、複数の不動産業者に広く仲介を依頼する契約方法です。

マンションの人気度やそれぞれの事情に合わせて選択を

たとえば「築30年超の老朽化したマンションを、何とか売却したい」というような場合は、専任媒介契約を結んだ方が営業マンは必死になって売ろうとしてくれます。逆に「転勤になったので、築2年の駅近タワーマンションを大至急売却したい」という場合は、一般媒介契約を結んで少しでも多くの人に内覧してもらった方が良いでしょう。

専任媒介契約と一般媒介契約は、それぞれにメリット・デメリットがあるため、マンション売却にあたって売りやすいかどうかなどを踏まえて、慎重に選ぶ必要があります。また、専任媒介契約の期間は3ヶ月以内なので、「最初は専任で頼んで、もし売れなければ一般に切り替える」という方法もあります。

専任媒介契約
  • 特定の不動産業者とだけ媒介契約を結ぶ方法
  • 有効期間は3ヶ月以内。その後も3ヶ月ごとに更新
  • 不動産業者は熱心に販売活動を行う
  • 「専属専任媒介契約」にすると、さらに熱心に販売をしてもらえるが、制約あり
一般媒介契約
  • 複数の不動産業者に広く仲介を依頼できる契約方法
  • 人気マンションや希少マンションは、一般媒介契約にして広く買い手を求めるのもひとつの方法

【マンション売却の流れ4】 販売を開始する

いくらで売却するか、どの媒体で広告をかけるかを、不動産業者とよく話し合う

マンション売却に向けて不動産業者と媒介契約をする際に、物件をいくらで売るか、どの媒体で広告をかけるかを、よく話し合っておきましょう。それによって、”より高く、より早く売却する”という目的が達成できるかどうかが決まるからです。

マンション売却のための広告活動として一般的に行われるのが、不動産業者間で情報を交換する「レインズ」への情報掲載と、SUUMOやLIFULL HOME’S・アットホーム・Yahoo!不動産などの不動産情報サイトへの情報掲載、そして近隣住民へのチラシ配布です。

不動産情報サイトに物件情報を掲載するなら、どのように掲載するか、画像は何を使うか、どんなキャッチフレーズを載せるかなども熟知しておきましょう。場合によっては売り主自らキャッチコピーやサブコピーを考え、画像が魅力的でなければ撮影して営業マンに渡すぐらいの気構えが必要です。

不動産情報サイトやチラシに載せる情報は、細かくチェック

不動産情報サイトに掲載される画像や文章は、トップ画面だけでなく他のページの隅々にまで目を通し、できるだけ魅力的に紹介しましょう。こうした一つひとつの作業を丁寧に行うことで、物件を探している人は、売り主の熱意と誠実さに心を動かされます。細かいことですが、これは非常に大事なことなので、ぜひ実践しましょう。

また、最近は不動産業者もチラシによる広告にはあまり力を入れなくなりましたが、それでも近隣住民へのポスティングは、購入希望者が出る可能性大です。チラシの内容に関してもしっかりと確認し、「このひと言は絶対に入れた方が効果的」と思う文章などがあれば、入れてもらうようにしましょう。

【マンション売却の流れ5】 内覧をする

内覧をクリアできるかどうかで、マンション売却の成功が決まる

マンション売却の中でもメインイベントといえるのが、購入希望者が物件見学に訪れる「内覧」です。この内覧をクリアできるかどうかで、マンション売却の成功が決まると言っても過言ではありません。内覧を無事クリアして制約へと結びつけるには、購入希望者に「このマンションに住みたい!」と思ってもらわなければ、始まらないからです。

室内を見学しているときに、物件の魅力をさり気なく伝える

内覧の際は、購入希望者も室内を見るだけでなく、知りたいことが山ほどあります。「売り主がなぜマンションを手放すのか」については、まず間違いなく聞いてくるでしょう。その他にも子育て環境や生活環境、マンションの管理体制など、いろいろあります。

内覧者が何歳でどんな家族構成なのかを、あらかじめ営業担当者から聞いておき、想定できる質問と答えをメモにまとめておきましょう。そうすると、内覧のときに質問があればすぐに答えられますし、見学中にさり気なく物件の魅力を伝えることもできます。マンション売却にあたっては、こうした地道な努力も不可欠です。

かといって「あれもこれも伝えたい」と気合いが入り過ぎ、”何とか買ってほしい”という自己中心的な態度を見せると、相手は引いてしまいます。あくまでも内覧者の気持ちに寄り添って、聞き役に回りながら、さり気なくアピールポイントを伝えられると理想的です。

内覧をするにあたって準備しておきたいこと

不要な家具や持ち物をすべて捨てる

マンション売却に向けて、購入希望者に「こんなマンションに住みたい」と思ってもらうためには、まず室内をきれいに整理することが大切です。ゴチャゴチャした室内は、購入希望者をゲンナリさせ、購入意欲を大幅に低下させます。

余計な家具や持ち物があることで室内も狭く見えるので、この際不用品はすべて処分しましょう!仕事で忙しい人は、不用品回収業者に依頼すると、山となった不用品でもあっという間に処分してくれます。

室内からバスルーム・キッチン・トイレ・ベランダまで、すべてピカピカに

室内があまりに汚いと、もうそれだけで購入希望者は「住む気にならない」と思ってしまいます。室内からバスルーム・キッチン・トイレ・ベランダまで、すべてピカピカにしましょう!マンション売却中はただでさえ忙しいので、不用品回収業者に清掃から不用品回収までトータルで頼むのも、ひとつの方法です。

不用品回収業者は「不用品回収情報センター」で探すと便利です

モデルルームのような空間を目指して、室内のイメージアップを図る

内覧の際は、新築マンションのモデルルームのように、「こんなマンションに住んでみたい!」と思わせる空間づくりを工夫することが大切です。玄関には花を飾り、見学者の通り道にはアロマを焚き、リビングには絵画やタペストリーを飾るなど、できる限り良いイメージを与えるように努力しましょう。

また退去後に内覧をする場合は、室内がガランとしているので、どんな生活になるのかイメージしづらいかもしれません。できるだけ早くマンション売却を実現したいなら、室内をモデルルームのようにセッティングしてくれる「ホームステージング」を利用する方法もあります。

物件の魅力を伝える資料を、できるだけ沢山集める

内覧者の年齢や家族構成に合わせて、幼稚園のパンフレットやデイサービスのパンフレット、習い事の情報など、「ここに住んだらこんな生活ができる」とイメージできる物を可能な限り集めましょう。マンション購入時のパンフレットや構造図面・契約書も、内覧の際には必要です。

【マンション売却の流れ6】 売買契約を結ぶ

買い手や不動産業者との信頼関係が、何よりも大切

買い手が購入意欲を示し、値引き交渉で折り合いがつけば、売買契約を締結。契約の際は、契約書を隅々まで確認し、見落としのないようにしましょう。いったん契約を結ぶと、後で気が変わっても簡単に解除することはできません。

また、中古マンションの売り主には「瑕疵担保責任」があり、売却後に買い主が知らなかった傷や不具合などが見つかった場合は、責任を問われることもあります。そのようなことにならないよう、傷や不具合があれば事前に了解を得ておく必要があります。

【マンション売却の流れ7】 決算をして物件を引き渡す

残債があれば売却代金で一括返済し、買い主に所有権を移転

売買契約の日から約1~1ヶ月半後に「決算」があり、マンションの引渡しを行います。それまでにハウスクリーニングをかける必要があれば、業者に依頼します。買い手との話し合いで、現状のまま引き渡す約束になる場合もあります。

決済は銀行で行われる場合が多く、売り主・買い主・不動産業者の三者に司法書士も入って行います。この際、マンション売却にあたってローンの残債が残っている場合は、売却代金を受け取った時点で一括返済します。残債が一括返済されると抵当権が抹消され、所有権の移転ができます。その後、買い主にマンションの鍵を渡し、マンション売却は完了です。

翌年の確定申告で、税金の特例が受けられる人も多い

さらにマンション売却の翌年には、確定申告を行う必要があります。これによって多くの人が税金の特例を受けられるので、忘れずに申告するようにしましょう。

マンション売却の流れに関するまとめ

マンション売却を決めてから契約までの流れを、おわかりいただけたでしょうか?「マンションを売却しよう」と決めたら、不動産業者に頼り切ってしまわず、売り主自身が積極的に関わることがとても大切です。

なるべく早く、なるべく高く売却できるよう、一連の流れを踏まえながら不動産業者と二人三脚でがんばりましょう!

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