土地を持っていると聞けば誰しも羨む話ですが、それは都会の話。田舎の土地を相続などで持つことになっても、維持費ばかりかかりなかなかお金に結びつきません。
そのため、思い切って手放すために不動産会社に売却の意思を伝えても、「この土地は売却できない」と一蹴されたなんてザラです。
今回はそんな売ることが難しい田舎の土地をなんとか売る方法を、売れない理由も合わせて解説していきます。
田舎の土地が売れない4つの驚くべき理由
アクセスが悪い
田舎は何もするにしても自動車が必要です。電車や地下鉄もなければ、バスや電車などの公共交通機関の稼働率も悪く、必然的にアクセスが悪くなってしまいます。
そしてアクセスの悪さは土地を売却する上で、一番のネックです。アクセスのよい場所は公共交通機関の発達しているので、人もたくさん集まります。
人が集まると場所を提供することができるため、土地に価値がつきます。田舎の土地はもともと土地の価格も低く、それに拍車をかけるようにアクセスが悪いため人の集まりも悪くなるのです。
アクセスの悪さは土地の価値に影響を及ぼすため、自動車必須の田舎の土地では売れません。
広すぎて使いづらい
住宅用の土地として提供する場合は、広すぎる土地は逆に使いづらいです。商業施設など広い土地を必要とする相手なら、提供してもとくに問題はありません。
駐車場や施設には広大な土地が必要になるため、広ければ広いほどいいですが、個人の住宅では限度があるので逆に使いにくいのです。
インフラ整備が不十分
田舎の中にはインフラ整備が十分なところもありますが、中にはインフラ整備が不十分な地域もあります。何かひとつでもインフラが欠けていれば、不便な生活を強いられることが分かるため、その土地自体を欲しがる人はほとんどいないです。
また、電話回線やインターネット環境が整っているのかもポイントです。これらに不安要素がひとつでもあれば、非常に厳しいといえます。インフラは土地の売れる売れないに左右してきますので、売る前に一度確認しておきましょう。
価格設定が間違っている
田舎の土地は活用や必要性が低いため、価格も低めに設定されてしまいがちです。それは致し方ないことですが、売れないからといって放っておくのは厳禁です。
もしかすると、価格設定が間違っていることで売れないだけかもしれません。土地の価値は年々違います。そのため、一度価格を設定したからOKではありません。
売れないのには価格にも問題がある可能性も否定できないため、不動産会社などの査定できるところに再度依頼し、正しい価格設定をし直しましょう。
その際、一社に絞って行うのではなく、複数社に査定してもらえるのがポイントです。複数社に頼むことで、正しい価格設定をすることができます。
田舎の土地の意外な需要
田舎の土地活用には限度があり、活用方法も限れています。しかし、都会では叶えられなくても、田舎だからこそできる意外な需要もあるのも事実です。ここでは、田舎の土地の意外な需要について見ていきます。
医療・福祉施設のニーズの増加
田舎に限らず、今や日本全体の問題になっている医療や福祉。とくに田舎では、病院が福祉施設の役割も担っているため、慢性的に医療・福祉施設が不足しているのです。そのため、これらの問題を解決すべく、広い田舎の土地は重宝されます。
高齢者の人口率が高いため、サービス付き介護住宅や老人ホームなどの福祉施設の需要が非常に高いです。土地が広い分、広い建物を建てることができ、多くの入居者を受け入れることができます。
また、田舎の土地は価格が安いため、費用が抑えられるのもメリットです。そのため、田舎の土地を求めている人も増えています。
高齢者が利用する施設になるので、アクセスが悪くても不便さは感じにくいです。それよりも豊かな自然の中で暮らすため、心身ともに健康な状態になることでしょう。
田舎には土地以外の問題で、空き家も同じように問題です。住める程度の住宅であれば、リフォームのみでこじんまりとした家庭的な老人ホームにすることもできます。空き家で悩んでいる所有者と、これから事業を始める事業者ともにプラスになります。
太陽光発電として活用
一旦は落ち着きましたが、田舎の土地の活用方法としてまだまだ需要がある太陽光発電です。震災以降、再生可能エネルギーの必要が再度高まってきているため、太陽光パネルを設置できる広大な田舎の土地は活躍します。
インフラ整備が不十分で土地活用が難航している土地でも、日当たりと電柱の問題がクリアしていれば事業に参入することは可能です。まだ太陽光を設置していないのであれば、ぜひ検討してみてはどうでしょうか。
その他のニーズ
施設や農場の土地
上記で紹介した方法以外にも、大型商業施設としての土地活用も充分あります。大型ショッピングセンターなどの大型商業施設は建物もそうですが、駐車場もある程度広さを確保しなければなりません。広大な田舎の土地は大商業施設を建設する上で、適しているということです。
また、貸農園や農地など農業に関することで土地を貸したりすることもできます。それに付随し、できた農作物を加工するための加工場としての土地を提供することもできるでしょう。
農業は広い土地が必要になりやすいため、田舎の土地を求める農家や業者が少なくともいます。
トランクルーム
このほかに、今トランクルームとしての土地活用もあります。トランクルームも広い土地を求めるため、田舎の土地は活用しやすいです。物置問題は都会だけではありません。
田舎には空き家が多くありますが、住んではいないけれど物があって人に提供したくてもできない状態という問題があります。思い出が詰まったものなどもあるため、簡単に捨てることはできません。そんな時にトランクルームがあれば、保管でき、空き家は人に貸したり、民泊や老人ホームなどとして使用することが可能です。
条件をあまり選ばず、広い土地があれば活用ができるトランクルームは、田舎の土地でも活躍する方法でしょう。まれなケースではありますが、お墓としての土地活用もあります。
なかなか売れない田舎の土地を売るコツ
田舎の土地売却が得意な不動産会社を見つける
その道に精通している不動産会社に聞くのが一番です。必ず田舎の土地売却が得意な不動産会社はありますので、その不動産会社を見つけましょう。
田舎の土地は条件が悪いことが多いため、その土地の特性などを理解していなければ、たとえ使い道があっても閉ざされ損をする形になります。
そこを得意な不動産会社に依頼をすれば、ほかではさじを投げられた土地でも売却できたということもあります。田舎やその地域の特性を理解しているから、売れないを売るに変えられるのです。
しかし、数ある不動産会社を自力で見つけるのは困難。おまけに土地売却自体初めてなので、信頼できるところがいいなど希望がありますよね。そこでおすすめなのが不動産一括査定サイトです。一括サイトでは、複数の業者を一気に見つけられるので、すぐ相談することができます。
査定価格よりも低めに売る
売れると分かれば、つい高値で売りたくなりますが、販売価格の設定は慎重に行いましょう。販売価格の目安は、査定してもらった価格より2割程度低くした価格です。
あくまでも目安なので、交渉次第で設定した価格より高めになることもあるでしょう。
低すぎると問題があると思われたり、素人だからといって騙されたような形でとんでもない価格にされたりします。いくら売れない土地を売れるようにしてくれたとしても価格は適正さが求められます。
そのためにも、複数の不動産会社に査定を依頼し、販売価格としてどのくらいの価格が適しているのかを知った上で、販売価格を設定することが大切です。
しかし、不動産会社の中には高値で査定することもあります。それは契約をしてほしいため、そのような価格を提示してくるのです。高値は確かに魅力的です。
しかし、売る土地は売れない田舎の土地。ほかとあまりにもかけ離れた査定価格をする不動産会社は要注意です。
ある程度の妥協をする
なんとかして売ることが目的なので、設定した販売価格より低くなってしまっても仕方ありません。売れない土地が売れただけでも良かったと思うことが大切です。
田舎は都会に比べると使い道が限られているので、どうしても思うようにはなりません。
売れず、そのまま持っていることとなれば、無駄な税金や維持費を持っている限りずっと払い続けることになり、相続したくても相続できない状態になってしまいます。
相続放棄や寄付などもありますが、それはほとんど無理に等しいです。売れないのに、ほかの人が欲しがる確率は極めて低くかったり、放棄には手間がかかったり、場合によっては放棄できないこともあります。現実は厳しく、タダで譲ることすら難しいです。
そのため土地に値がつき、買い手が見つかって売れるということは本当に運が良いのです。価格も大切ですが、何より手放すことができるという精神的な部分で一番のポイントになります。
ほしいと手を挙げてきた人には、喜んで受け入れる体制を作っておきましょう。絶好のチャンスです。
田舎の土地売却のまとめ
田舎の土地売却は一筋縄ではいかないことが多いです。何もせずただ持っているだけでは維持費もかかり、その結果維持費倒れになってしまうこともあります。自分自身での使い道がなければ、一刻も早く手放すことが一番です。
手放す際は、田舎の土地売却に精通し、信頼できる不動産会社を見つけることがポイントになります。得意な不動産会社に売却をお願いすれば、高値で手放すことができ、安堵できるでしょう。
そこで、田舎の土地売却を得意とする不動産会社を簡単に見つけることができる一括査定サービス『マンション売却ガイド』を積極的に利用しましょう。
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