マンション売却後のトラブル対策に付帯設備表の作成は忘れずに!

マンション売却後のトラブル対策に付帯設備表の作成は忘れずに!

マンションを売却する際に家具などは引越し先に持って行きますが、エアコンや給湯器などはそのまま置いていくケースが多いです。このようにマンションに残していく設備のことを「付帯設備」と言います。

マンション売却後のトラブルに備えて付帯設備表と物件状況等報告書を作成

エアコンなどの付帯設備があると、マンション買主が入居後に新たに購入しなくてもいいので喜ばれます。しかし、すでに何年も使用している設備は、経年劣化や故障などが原因で後でトラブルに発展する可能性があります。

マンション売却前に付帯設備をチェック!

後日のトラブルを避けるために、マンション売却時には付帯設備の状況をチェックして「付帯設備表」や「物件状況等報告書」を作成しておきましょう。

マンションの付帯設備表とは

付帯設備表には売却したマンションに残していく付帯設備の一覧と、故障や不具合の有無を記入する表のことです。

下記の表のように付帯設備の一覧表を作り、設置している器具の□にチェックを入れます。さらに台数を記入し、不具合がある場合は「有」として具体的な不具合の内容を記入、不具合がない場合は「無」と記入します。
(これは一例です。実際はもっと細かく、部屋に残す付帯設備すべてについて記入します。)

【キッチン関係】

設備名称 故障や不具合の有無 具体的な内容
□ シンク 2015年に水漏れを修理済み
□ ガスコンロ 2014年に買換え
□ 食洗器
□ レンジフード 時々、動作不良あり

その他、IHクッキングヒーター、グリル、水栓器具、収納なども記入します。

【洗面所関係】

設備名称 故障や不具合の有無 具体的な内容
□ 洗面化粧台 パッキンの一部にカビがある
□ 鏡 右下の端に一部ヒビあり
□ タオル掛け
□ 洗濯機用防水バン

付帯設備は上記以外に、次のようなものもあります。

【浴室関係】

  • 浴室の扉
  • 浴槽
  • 浴槽フタ
  • 浴室床
  • 水栓器具・シャワー
  • 給湯器
  • 浴室乾燥機・換気扇
  • 照明
    など

【トイレ設備関係】

  • トイレの扉
  • 洗浄
  • 保温
  • 浴室床
  • 手洗い
  • タオル掛け
  • 換気扇
  • 照明
    など

これら以外にも各部屋の照明、冷暖房(エアコン・床暖房)、電気の配線、コンセント、網戸・雨戸、カーテンレール、インターフォン、テレビのアンテナなど、とにかくマンションに残していくものについて、故障や不具合の有無、修理・買換えの年月などを記入していきます。

マンションの物件状況等報告書とは

物件状況等報告書は付帯設備ではなく、物件そのものの状況について記載するものです。主な記載内容は次の通りです。

雨漏りの有無 外壁や雨戸、サッシの取り付け部からの雨水の吹込みがないかどうか
腐食の有無 ベランダの鉄鋼部分や浴室・洗面所・キッチン・トイレなど水周りの腐食がないかどか
給排水の不具合の有無 給排水管の水漏れやヒビ割れ、濁り、排水管の詰まりなどがないかどうか
火災の被害の有無 火災やボヤの発生の有無、被害状況など
騒音・振動・臭気など有無 周辺環境や隣室の騒音、電車通過時の振動や騒音、飛行機の騒音などの有無

これらの状況を記載するとともに、不具合がある場合はどんな状況なのか、また、修繕した場合はその年月なども記載します。

付帯設備表があればマンション売却後のトラブルは防げるの?

では、なぜ付帯設備表を作成しておくと、マンション売却後のトラブルが防げるのでしょうか。付帯設備表を作成する理由を見てみましょう。

不具合無で引渡し後に故障したら売主が修繕費用を負担!?

マンション売却前には「重要事項説明書」を作成し、購入希望者に説明することが「宅地建物取引業法」で義務づけられています。

しかし、付帯設備表の作成や説明の義務はありません。それでも付帯設備表は大きな意味を持っています。

付帯設備表に不具合無でもマンション売却後に故障したら

もし付帯設備表で「故障・不具合有」と記入していれば、買主はそれを承知で購入したということになります。

しかし、「故障・不具合無」と記入したものに関しては、不具合のない状態、つまり使用可能な状態で引き渡さないといけません。さらに、引渡し完了後7日以内に故障や不具合が生じた場合は売主が修復義務を負うことになるのです。

それを避けるために付帯設備表は必ず作成し、事実をきちんと記入しましょう。

また、物件状況等報告書が必要なのはマンションの売買契約の際に物件の状況を明示し、瑕疵(かし:不具合のこと)があればそれを説明する義務があるからです。

売却(引渡し)前に提示し、説明をすることで売却後のトラブルを防止することができます。

マンション売却前の付帯設備表の作成方法

付帯設備表作成の重要さはわかったものの、実際にどのように作成すればいいのでしょうか?

すべての設備の動作確認と点検を実施

毎日使っていると、ヒビや不具合に慣れてしまって案外気づかないことがあります。付帯設備表を作成する際には、必ず動作確認や目視での点検を行いましょう。

付帯設備表は不動産会社の担当者と作成する

付帯設備表は売却後の修繕責任に関わる大切なものです。「後で面倒なことになるとイヤだから、「不具合有」にしておこう」などという安易な考え方はやめましょう。

自分の目だけでなく、不動産会社の担当者と一緒に確認して作成するのが安心な方法です。

不動産会社が付帯設備表を作成した場合も自分の目で確認を

中には不動産会社の担当者が付帯設備表を作成してくれる場合があります。しかし、この場合も念のために必ず売主側でも確認しておきましょう。

付帯設備表に記載するのは引渡し時点での状況

付帯設備表の作成を売主が引越しする前(まだ入居中)に行うことがあるかも知れません。売却して遠方に引越す場合などは、入居中に作成しておくと手間が省けますよね。

しかし、「故障や不具合の有無」は売却するマンションの引渡し時点での状況です。引越し前や引越し直後に確認したときは不具合はなかったのに、引渡し時期には不具合が生じるということもあります。

それなのに「不具合無」となっていると、後で修繕費用を請求される可能性があります。

特に空室で売却する場合やたびたび売却物件の確認に来られない場合などは注意しましょう。

また、引越し先に運び出すかどうか迷う場合もあります。「エアコンは残そうと思ったけれど、やっぱり引越し先で使おう」という場合、先に付帯設備表に〇(エアコンが残っている)となっているのも良くありません。

必ず「引渡し時点での状況を記す」ということを忘れないようにしてください。

マンション売却前に作成したい付帯設備表~まとめ

売却したマンションを引渡し時に残しておく設備のことを「付帯設備」と言います。マンション売却時には各付帯設備の故障や不具合の有無、状況などを記載した「付帯設備表」を作成し、重要事項説明書と一緒に説明しましょう。

付帯設備表に「不具合無」と記載した設備でも引渡し後7日以内に何らかの不具合が生じた場合、買主から請求されたら売主が修繕費用を負担しなければなりません。

そのようなトラブルを避けるためにも付帯設備表の作成は重要です。作成には不動産会社の担当者が手伝ってくれるので、相談してみましょう。