民泊は善意で無料で他人を泊めるのが始まりですが、近年では民泊の経営により儲けている方が数多くいます。
しかし、民泊は儲からないと言っている方も多いため、実際にどうすればどのくらい儲かるのかが気になる人も多いでしょう。
今回はそんな方にのために民泊経営が儲かるかどうかの真実や現状、儲ける方法、注意点をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
結論:民泊は儲かる?儲からない?
結論から言ってしまうと、民泊で儲けること自体は十分可能なのですが、近年では儲からないで終わる可能性の方が高いです。
それは、なぜなのでしょうか?理由を以下に詳しく解説していきます。
国内の民泊の現状が関係している
まず国内の民泊ですが、近年では増加傾向にあるといわれています。住宅民泊仲介会社のwebサイト「Airbnb」でも、民泊の登録物件数が増えてきているのが確認できます。
つまり、それだけライバルが多いという事なのです。民泊の数が急激に増えても利用者が一気に増えるわけではありません。よって、客の奪い合いによりなんらかの魅力や特徴のない民泊は儲かりにくいのが現状です。
外国人観光客の増加を予想しているのも原因
東京オリンピック開催に向け、外国人観光客の増加が予想されています。
そして外国人はホテルに泊まるよりも民泊の方が、日本文化や住環境を身近に体験できると考えています。
そのため、外国人観光客を見据えて民泊を開業する方も増えており、それが客の奪い合いによる儲からない現状にも繋がっていると言えるでしょう。
住宅宿泊事業法が原因
民泊は、2018年に一時期減少していました。その理由は2018年6月15日に施行された「住宅宿泊事業法」による規制です。
長いため、「民泊新法」とも呼ばれています。きちんと届け出を行えば民泊経営できるのですが、規制によりうまく儲かるためのハードルも上がってしまいました。
民泊が儲からない詳細な理由
普通住宅が営業できるのは年間180日以内だから
「住宅宿泊事業法」により、民泊経営には様々な営業ルールが定められました。その一つが、年間180日以内しか営業できないというルールです。
1年365日の間のたった180日だけしか営業できないということは、つまり約半分の期間は収入がゼロということになります。これでは儲からないのも当然です。
さらに各自治体によっては定められた日数が180日より少ない場合があるので、民泊経営を検討しているのであれば必ず確認が必要ですね。
手間や経費が予想以上に多いから
民泊経営は想像以上に色々な手間が多く、さらに経費も馬鹿にならないことを覚えておきましょう。
この手間や経費が、法律以外で民泊が儲からないといわれる理由の一つといえます。宿泊費がホテルより格安な分、コストもそれなりにかかることを覚えておかなければなりません。
- 物件契約時の仲介手数料や諸経費
- 生活用品
- 賃金orローン
- 清掃料金・管理費
上記のように物件売買契約や、賃貸契約の際の仲介手数料や税金などが発生します。さらに賃貸契約しているのであれば賃金、購入しているのであればローン返済がかかります。
その他にも宿泊施設には必須のテレビ、冷蔵庫、テーブルなど、家電家具などの生活用品は最低限揃えなければならないでしょう。
また、民泊の清掃管理を委託しているのであれば、もちろんその都度料金がかかることになります。
これらの初期投資や費用を回収するまでには、仮に客がひっきりないに来ても時間がかるということは覚えておきましょう。
住宅宿泊事業法を遵守できなければ罰則があるから
前述した住宅宿泊事業法を遵守できなかった場合、罰則の対象となってしまいます。遵守できなければ違法営業のみなされ、営業取停止を言い渡されるでしょう。
さらには事業者に100万円以下の罰金や懲役を課せられる場合もあります。
そのため、違法営業にならないように細心の注意をしなければなりません。
民泊で儲かる人と儲からない人の違い
顧客対応を全て自分でできるか
民泊経営をするのであれば、まず顧客対応が必須です。特に外国人観光客からの需要を考えると、ある程度英語や中国語などでの顧客対応ができる方が有利です。
顧客対応といっても電話だけではありません。メールからの予約や問い合わせに関するメール対応など多岐にわたります。
英語や中国語などの言語に長けている人であれば、自分で顧客対応を問題なくできるでしょう。儲からない人は、この顧客対応のために英語や中国語対応ができる人を雇おうとします。
その人件費は馬鹿にならないため、儲けが減ってしまうのです。
部屋の清掃管理を自分でできるか
民泊経営を続けていくためには、きちんと手入れが行き届いた清潔な部屋を用意しなければなりません。
この清掃管理も自分でこなせる人は、民泊で儲かることができます。反対に清掃管理を業者に頼むと経費がかさみ、せっかくの売り上げを圧迫するでしょう。
普段から民泊をきちんと管理できる、清掃作業に慣れている方が有利といえるでしょう。
立地の良い自身の所有部屋に空きがあるか
民泊経営で結構重要なのが立地環境です。たとえ顧客管理や清掃管理を自分でできたとしても、立地環境が悪ければなかなか儲かりません。
もし国内でも人気の観光地に近いのであれば、外国人観光客の利用が見込めます。また、駅やバスなど交通機関へのアクセスもスムーズであれば、立地が良いといえるでしょう。
どれだけサービスが良くても場所が駅から遠くて観光地でもないなら、わざわざ泊まりに来る人はいません。
そのため、民泊の立地条件も儲かるか儲からないかに大きく影響します。
民泊でほぼ確実に儲ける方法
以下の条件を問題なくクリアできれば、民泊経営で儲かることが可能です。
人件費をとにかく削る
民泊経営で儲けが減る大きな原因の一つが人件費です。人を雇うことで自身の負担は減りますが、その分人件費がかかることを忘れてはいけません。
民泊で儲かるためには、とにかく出ていくお金を減らすことが重要。そのためにもとにかく人件費を削って、管理等をある程度自分で行うという気持ちでいなければ、儲けを出すのは難しいでしょう。
民泊への不安をなくす対策が必要
民泊は見ず知らずの人を家に泊めるということです。今のご時世、知らない人の家に泊まることに大きな不安を感じる人も多いでしょう。
この不安をなくすための対策が必要になります。おすすめなのは、きちんと個人の特定ができる住宅民泊仲介業者のwebサイト「Airbnb」に登録しておくことです。
ここに登録されていることで違法営業の民泊でないことが証明できるますしレビュー機能もあるため、ゲストの不安を和らげる効果も期待できるでしょう。
好立地に空き部屋を用意する
民泊経営で重要なのが好立地であることを説明しました。
宿泊者からすれば第一条件になるくらい重要な点なので、もし物件を購入する際は好立地で部屋を探すようにしましょう。
英語・中国語でのメールや電話を全て自分で対応する
民泊経営では、顧客対応を全て自分で行うことで儲けを残すことができます。
そのため、英語や中国語などでメールや電話対応ができるとよいですね。
もともと語学が苦手な人はすぐに断念してしまうかもしれませんが、ある程度わかる人であれば努力次第で顧客対応程度なら難なくこなせるようになるでしょう。
民泊経営で知っておきたい注意点
売却も視野に入れておくことが大事
もしすでに民泊経営をしていて、「この先儲かる見込みがなさそう…」と感じているのなら、思い切って売却も視野に入れておきましょう。
このまま民泊経営を続けても赤字になることが予想されるなら、存続より物件をできるだけ高額で売却してしまうのが得策です。
民泊を売却するにも事前に考えなければいけないのは、物件の魅力をできるだけ見つけてアピールすること。
また、売却の際は希望金額などある程度条件を決めていることでしょう。その条件や希望に応えてくれそうな不動産仲介業者を見つけることが重要です。
不動産は仲介業者も多く、価格も会社によってかなり異なりますので、まずはできるだけ多くの業者に査定に出して相場を知るのがポイントです。
そのためにおすすめしたいのが一括で複数の不動産業者に仲介や査定ができる、マンション売却ガイドの一括査定サービスです。
無料かつ1分程度で査定依頼は終了しますので、まずは複数業者に一括査定をしてもらい条件に合った業者を絞り込みましょう。
民泊を始めるためには開業届けが必要
民泊を個人事業で行う場合は、税務署に開業届が必要です。
また、毎年3月15日までには確定申告の準備もしなければなりません。なお、その際は節税効果の高い青色申告がおすすめです。
民泊制度運営システムへの登録も忘れずに!
開業届も必須ですが、民泊経営を始めるために必ず必要なのが「住宅宿泊事業者届出」です。
この書類は、各都道府県知事へ届け出ることになります。ちなみに東京23区や政令市、中核市の保健所設置市は市区町村への届け出もできることを覚えておきましょう。
前述の「開業届」を提出する前に、「住宅宿泊事業者届出」の提出は済ませておきましょう。
民泊で起こりうるトラブルについて知っておく
また、民泊では少なからずトラブルが起こる可能性があることを覚えておきましょう。
民泊投資でよく起こりうるトラブルは、騒音による苦情、部屋に置いてあるアメニティ等の盗難、器物破損、タバコなどによる火災です。
特に一般的な日本人の住民と違い、コミュニケーションが難しい外国人によるトラブルは多く、経営をするならあなたが対応をする可能性は高いでしょう。
中でも外国人んは火の取り扱いについて説明がされていないと、思わぬ火災事故に巻き込まれて大損する可能性もあります。
国内での民泊の現状を理解しよう
民泊経営で儲かるためには、様々な条件があることがお分かりいただけたかと思います。
民泊経営で儲けるには、まずは国内での民泊事情をきちんと理解する必要があります。その上で、あなたの民泊ならではの特色やサービスを押し出していくのが儲かるコツです。
これから民泊物件を探す人や今の民泊物件を売却をしたい人は、一括査定サービスで信頼できる不動産仲介会社を探してみましょう。