マンションを売却するのに、一般媒介契約を結んだ方が良いのはこんなケース

マンションを売却するのに、一般媒介契約を結んだ方が良いのはこんなケース

不動産会社と媒介契約を結ぶ際、「一般媒介契約」にした方がいいのか、それとも「専任媒介契約(または専属専任媒介契約)」がいいのかというのは、マンションを売却するにあたって多くの人が悩む問題です。

一般的には、一社の不動産会社と専任媒介契約を結んで、営業マンと密なコミュニケーションをとりながら売却を進めていくのが理想的とされています。しかし、中には一般媒介契約を結んだ方が、より高く早く売却を実現するために有利な場合があります。(一般媒介契約とは、複数の不動産会社と自由に媒介契約が結べる契約方法のことです。

ではいったいどんな場合に、一般媒介契約を結んだ方が良いのでしょうか?

【一般媒介契約を結んだ方が良いケース1】人気の高いマンション

誰もが憧れる人気マンションは、一般媒介契約にして強気の売却を

数ある中古マンションの中でも特に人気の高い物件は、一般媒介契約を結ぶことによって多くの人の目に触れ、できるだけ高く早く売却することができます。 人気の高いマンションとは、たとえば次のような特徴をもつマンションです。

① 「住みたい街ランキング」で常に上位表示されるような街にあるマンション

横浜や恵比寿・吉祥寺などは、「住みたい街ランキング」で常に上位に名を連ねる人気の街です。このように誰もが憧れる街にあるマンションは、売却の際にも必然的に人気が出ます。たとえば横浜なら、みなとみらい地区にある“これぞ横浜”というようなエリア内にあるマンションは、販売に出すとすぐに内覧希望者が現れるでしょう。

② 超高層のタワーマンション

分譲マンションの中でも、タワーマンションの存在感は他を圧倒するものがあります。タワーマンションは景観の美しさや設備面の素晴らしさはもちろんのこと、広大な敷地内に四季折々の花が植えられていたり、敷地周辺の設備も充実していたりと、さまざまな魅力を兼ね備えています。

売却に出す際には、特別な説明をしなくてもすでに街の人々がマンションの魅力を知っているなど、不動産業者に頼らずに売却できる力を備えています。

③ 理想的な住環境があるマンション

たとえば都心へダイレクトにつながる急行停車駅から徒歩10分の大規模マンションで、周辺には小中学校や公園があり、ベランダから公園の緑が臨めるようなマンションは、「あのマンションに住みたい!」と夢見ているファミリーが何人もいる可能性が高いでしょう。

徒歩10分といえばけっして駅チカとはいえませんが、このように住環境の優れたマンションは、充実した子育て環境を望むファミリー層の心をしっかりキャッチすることができます。一般媒介契約にして、やや高い金額でチャレンジしてみる価値はあるかもしれません。

一般媒介契約には、こんな大変さもある!

複数の業者とやり取りをするのは、意外と大変

専任媒介契約の場合は、一社がすべての窓口となってやり取りをしてくれるので、売主は一人の営業マンと話をするだけで済みます。しかし一般媒介契約をした場合は、契約を取り交わした業者の数だけやり取りが増えるので、これが意外と大変な作業なのです。

たとえば「内覧されたお客様はいらっしゃいますか?」「販売価格は変更されていませんか?」といったように、まったく同じような内容をそれぞれの業者にその都度伝えなければならないのも、かなりストレスが溜まります。

時間に余裕のある人は大丈夫でしょうが、フルタイムで働いている人などは、「週末は不動産会社の対応で必死」という状況になってしまう可能性もあるでしょう。

【一般媒介契約を結んだ方が良いケース2】大規模マンション

価値が下がりにくく、安心して住める大規模物件は、安定した人気がある

200~500戸ほどの総戸数を持ち、ゲストルームやキッズルームなどの共有施設が充実していて管理体制の整った大規模マンションは、購入希望者が多くいる可能性が大です。大規模マンションは古くなっても価値が下がりにくく、安心して住むことができるので、中古売却物件としてはまさに最適です。

さらに「エントランスがゴージャス」「温泉施設がある」といった付加価値があれば、魅力度は大幅にアップするでしょう。

このような大規模マンションを売却する場合は、一般媒介契約にしてやや強気の価格設定で販売し、様子を見てみるのも良いかもしれません。おそらく同じマンション内で同時期に売却している物件もあるかと思うので、その物件の動きは常に気にかけながら売却を進める必要があります。

【一般媒介契約を結んだ方が良いケース3】希少性の高い物件

他のマンションにはない希少価値があると、強気で売却に出せる

他のマンションにはないような希少価値を持っている物件は、一般媒介契約を結んで競わせながら売却するというのも、ひとつの方法です。では、“希少価値の高いマンション”とは、いったいどんなマンションなのでしょうか?

① 駅から近い

駅からの距離が近いというのは、マンションの売却において最強のセールスポイントです。都心へのアクセスがいい立地の場合、「最寄駅から徒歩3分」といった駅チカのマンションはほとんどが中古物件で占められていて、新築物件はほとんどありません。

そのため、駅チカに住みたい人は最初から新築をあきらめ、中古マンションの中からいい物件を探そうとします。さらに「駅から近いけれど閑静」「雨の日に駅まで濡れないで行ける」といった付加価値がある場合は、注目度もグッと高まります。

② 都心の高級住宅街にある

港区や千代田区・文京区などの高級住宅街にある中古マンションは、新築マンションに比べて立地が良く、築年数が古くても高値で売却されるケースが少なくありません。このような場合も、一般媒介契約を結んでさまざまな不動産業者に競わせるという方法もあります。

③ 周辺に同じような物件がほとんどない

たとえばワンルームマンションが建ち並ぶ一角に、ポツンと3LDKのファミリー向けマンションが売却に出た場合は、そんな物件を待ち望んでいた人がピンポイントでやってくる可能性があります。このような場合も、あえて一般媒介契約にして強気の戦略にでるのもひとつの方法です。

築古物件でも駅チカなどのメリットがあると、一般媒介契約の方が良いケースも!

「うちは価格帯の安い築古物件だから、専任媒介契約じゃないと決まらない」と思っているかもしれませんが、意外とそうではない場合もあります。

たとえば築32年で売却価格1,200万円の1LDK、都心へのアクセスがいい駅徒歩2分といった物件の場合、建物が古いというデメリットを差し引いても購入希望者が現れる可能性はあります。それほど立地条件のインパクトというのは大きく、「古くても買いたい」という人がいるのです。

その場合、一社専任で熱心に探してもらうよりも、一般媒介契約で間口を広げてより多くの人の目に触れた方が、希望者が現れる確率が高まる可能性はあります。ただし、その辺は運やタイミングも大きく左右するので、「一般媒介契約で3ヶ月やってみて、決まらなければ専任媒介契約に切り替える」というような考え方もあります。

自己発見取引で決まると、仲介手数料が不要

不動産業者を通さずに売買取引が成立する「自己発見取引」

中古マンションの場合、SUUMOやLIFELL HOME’Sなどの不動産情報サイトに物件情報を掲載していると、たまたまそれを見ていたマンションの住民や近隣の人が、購入希望者を紹介してくれる場合があります。

住民の家族や友人が、同じマンションに住みたがっている場合もあるでしょうし、ファミリータイプに住んでいる人が「子どもたちが自立したから、小さな部屋に住み替えたい」という場合もあるでしょう。このように売主が不動産業者を通さずに買主を見つけた場合の取引のことを、「自己発見取引」といいます。

自己発見取引が成立すると、仲介手数料がかからないのでお得

自己発見取引は、「専属専任媒介契約」を結んでいる場合は不動産会社を通すことになりますが、「専任媒介契約」や「一般媒介契約」の場合は仲介手数料がかからないのでお得です。確率的にはけっして多いとはいえませんが、一般媒介契約で広く情報を流していると、自己発見取引になる確率も多少は高くなるでしょう。

一般媒介契約を結んだ方が良いケースに関するまとめ

一般媒介契約を結ぶ売主は、実際にはさほど多くはありません。たくさんの不動産業者を競わせるよりは、一人の営業担当者と信頼関係を結びながら販売活動を行う方が、日本人の気質的にも合っているのかもしれません。

しかし、上記のような魅力をもったマンションであれば、一般媒介契約にして強気の販売活動を行うことも、ひとつの選択肢として考えてみる価値はあるでしょう。

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